宗教

某日本一アクセスの多い日記サイトの作者が「宗教ネタはやめておけ」とか言ったとか言わないとか。ならばあえてそのタブーを侵してみましょうかね。かと言って創価学会のネタなどは本格的に危険そうなので(そもそもよく知らない)、もっとメジャーな宗教でいってみよう!

イスラム教はスンニー派とシーア派があるらしいですな。
イランがシーア派でそれ以外のアラブ諸国はスンニー派だそうで、イラン・イラク戦争もそれが原因なわけです。で、イスラエルとはユダヤ教とイスラム教との宗教的理由で(国土的理由もあるけど)戦争状態。アイルランドとイングランドの対立もカトリック対プロテスタントの宗教的な対立が原因。そういえば千一夜物語(アラビアン・ナイト)にもキリスト教徒とイスラム教徒との対立の話が出てきます。八百万の神の国であるところの日本にいて、一応無理に分類すれば仏教徒なんでしょうが特にこれといった明確な宗教心をもたない日本人としてはいまいち現実感がないのですが、世界を見渡せばこういった深刻な宗教的対立というのはあちこちに転がっています。

それにしても、スンニー派とシーア派も元はマホメットの創始したイスラム教。カトリックとプロテスタントも元はキリストの創始したキリスト教。そしてキリスト教もイスラム教もユダヤ教も、元をたどればすべて旧約聖書から来ているんですよね。元が同じものが枝分かれしていって、しだいに別物になって対立し、しまいには戦争まで起こってしまうのだから不思議なものです。と言うか、元が同じだからこそ聖地が同じだったりして余計仲が悪くなってしまったりする。微妙なところですな。

また、俺にとってキリスト教と言うと中世ヨーロッパのイメージが強くていかにも白人のものというイメージが強いんですが、実際教祖のキリストは出身地から見て明らかに中東の人ですわな。民族的にもコーカソイドなわけがないわけで、よくあるいかにも白人的なキリストの肖像画ってあきらかに嘘臭いですな。青木光恵の自画像と同じくらい嘘臭い。

そもそもアメリカやヨーロッパに現存するユダヤ人が白人ってのもユダヤ教のルーツを考えるとおかしいわけで。前にどこかで読んだのですが、ユダヤ人は白人系と中東系の2種類いるそうです。イスラエルの中でも白人系と中東系では身分が違っていて差別があったりするそうで(白人系の方が偉い)言うほどユダヤ教徒にとっての理想郷でもないようなのですが。しかし冷静に考えるとユダヤ教が積極的に布教を勧める性質のものではなく、血縁を通じて伝播していくものであることからすると全く違う2種類の民族に別れるというのはちょっと考えにくい。じゃあ白人系と中東系のどっちかがニセモノなんじゃないの?しかもユダヤ教成立の地理的背景を考えるとどっちがニセモノなのかというのはなんとなく、、、、。まあいいや。

こうやってルーツを考えつつ見ていると、どうも宗教というのははっきりしないものです。もともと学問のようにはっきりとした基準がないので「自分が正統だ!そっちは異端だ!」とか、「真理は我にあり」などと言っていくときりがない。日本のように自然が豊かで暮らしやすいと多神教、中東の砂漠のように生活が過酷だと一神教になりやすい、という傾向があるようですが、どちらが正しいわけでもない。しかし人間の精神には必要なものなんですな。

俺なんかも普段はまったく信仰心のかけらもないのですが、こないだ道路でネコが轢かれて死んでいるのを見て、心の中で「成仏してくれよ」と反射的に思ったのを考えると、なんだかんだで気づかないうちに仏教に染まっているのかも知れません。

あ、でも俺は織田裕二教だった。

2001年07月04日10時04分


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