■超適当にやってようぜ
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人権擁護法案

「人権擁護法案」は怖すぎなんじゃないですか?
法案はこの辺にありますが、まあ読むのはめんどくさいですな。

おおざっぱに解説すると、人権侵害や社会的弱者への虐待を防ぐのに今の日本の裁判制度その他は十分じゃないですと(この時点でそうかあ?って気もしますが)。だからそういった今までの裁判やら**相談所みたいなものに替わって「人権委員会」なる組織を新たに作りますしょう。
この「人権委員会」は、まあ正義の味方のように疾風のように現れて差別や人権侵害が行われていないか常日頃監視・調査し、差別がないかどうかチェックしますと(第 二十八条)。

もうこの時点でちょっと空恐ろしい気がするんですが、一番怖いのはこの後。
人権委員会は人権侵害や差別(と決めつけたもの)を見つけたらなんと!

第 四十四条 人権委員会は、第四十二条第一項第一号から第三号までに規定する人権侵害(同項第一号中第三条第一項第一号ハに規定する不当な差別的取扱い及び第四十二条第一項第二号中労働者に対する職場における不当な差別的言動等を除く。)又は前条に規定する行為(以下この項において「当該人権侵害等」という。)に係る事件について必要な調査をするため、次に掲げる処分をすることができる。
  一  事件の関係者に出頭を求め、質問すること。
  二  当該人権侵害等に関係のある文書その他の物件の所持人に対し、その提出を求め、又は提出された文書その他の物件を留め置くこと。
  三  当該人権侵害等が現に行われ、又は行われた疑いがあると認める場所に立ち入り、文書その他の物件を検査し、又は関係者に質問すること。


なんてことできちゃうのだ!これってなんかものすごい権力だよね。警察でさえ令状とらないとできないような強引なことが「人権委員会」様には「人権侵害の疑いアリ」みたいな恣意的な判断であっさりできちゃう!すごい!というかこれと似たようなもの俺知ってます!

憲兵

すごいね!今時名前だけ変えて憲兵復活ですか!まあ戦前の憲兵は戦時中ほんの一時期出没しただけで、しかもまあファシズムというか、体制側の組織だったわけですが、人権委員会憲兵のひと味違うところは、特に委員会のメンバーに縛りがないこと。

第 四十条 人権委員会は、人権侵害による被害の救済又は予防に関する職務を行うため必要があると認めるときは、国の他の行政機関、地方公共団体、学校その他の団体又は学識経験を有する者に対し、必要な調査を嘱託することができる。

そんなおっそろしい憲兵業務を特に何の縛りもなく民間団体に委託できちゃう!これって特定の「ヤバイ」団体に握られちゃったらもう怖くて普通の人はまともな批判でさえも何も言えなくなるね。しかもあからさまにおかしい団体ならもちろん法務省や総理大臣が罷免できるけど、それなりに賢い、警察や政府とぐっちょり癒着してるような団体とか、一見まともな団体風の仮面をかぶったような集団が握ったら?

もちろん憲兵なんて復活されること自体もう駄目なんだけど、その憲兵の権限を対して縛りもなくいーかげんにばらまくようなことされるのはもっと困る。条文を読むと人権擁護委員は無給だそうで(第 二十六条)、普通のあくせく毎日の生活に追われるサラリーマンは誰もなれないですわな。
金と暇がたくさんあって、なおかつ世間の「差別」とやらを断罪したい団体って。。。。
それって普通の良心的な団体だと思いますか?

マジで怖いです。「人権」というなんか一見反論できそうにない言葉でくるんでわるところがたちが悪い。
俺はこれを「民営憲兵法案」と呼びたいね!
2005年03月01日02時19分

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