かわいそう

いやー俺が風邪で倒れているあいだにハンセン病訴訟が控訴断念されるわ、ヤフーオークションは有料化されるわ、東めたはつぶれるわ(?)、田中真紀子は更迭されるわ(?)、吉村由美は離婚するわ(?)、いろいろ大変なことが起きてますね。(ウソだらけです)

その中でもハンセン病訴訟には一番びっくりしました。
そりゃあ俺だってハンセン病患者のドキュメントを見たり、控訴断念で喜ぶ声などを聞くと胸を揺すぶられて涙が出てしまったりもします。が、じゃあもし俺が首相に「どうする?」って聞かれる立場だったらそれはそれ、これはこれ。
控訴に決まってるでしょ
と即答するでしょう。法律論としてはそれが当たり前。立法不作為の国賠訴訟は認められないってのは判例上はっきりしていますからね。(憲法の教科書にもたいてい書いてある)
地裁判決に判例としての拘束力はないとは言え、まさか控訴断念・判決確定なんてことがあり得るとは思わなかった。あれはみんなが単純に「良かったねえ」なんて思う以上にそうとう異常な結論なんですよ。ニュースを見ていて「おいおい、いいのかよ?」と突っ込んでしまったくらいですから。

こうしてみると、俺の思想はちょっと官僚寄りなのかもしれませんな。でも昔から、
「統治する側は、いちいち個人的な感情をもって判断するべきではない」
っていうのが俺の考えですから
統治する側が「誰々がかわいそう」「誰々の身になって」なんていちいち言ってたら世の中はおさまらないと思うんですよね。もちろん民主主義国家なんで国民の「かわいそう」というような声を「判断の一要素」としては加味するべきだとは思うんですが、判断する側が「かわいそうだから」なんて思う必要は全くないと思います。

この考えを言うとだいたい「冷たい」とか言われて評判悪いですけどね。だから女の子の前では絶対言いません。ええ。

2001年05月31日19時34分


index <<
bbs <<
profile <<
past_log <<
mail <<

-----------